④ ウォッチワインダーの賛否、必要なのか?
デメリットは?

④ ウォッチワインダーの賛否、必要なのか?
デメリットは?

ウォッチワインダー(ワインディングマシーン)の必要性について賛否両論ある中、コラム③ではまず、「ウォッチワインダーは必要」という理由(メリット)をまとめました。

大切な時計をいつでも使えるよう、良好な状態にキープできる安心感。メンテナンスにかける時間を短縮できる利便性。装着しない時も時計を美しくディスプレイできる、インテリアとしての魅力。これらは、高級時計コレクションの愉しみを高める、ウォッチワインダーの大きなメリットです。

一方で、本当に必要かどうか分からない、という理由も挙げられますので、こちらのコラムで整理してみましょう。

 

ウォッチワインダーの考えられるデメリットは?「必要か分からない」という理由:

 

⚫︎ 時計コレクションが少なめ、毎日装着する、手動でメンテナンスする時間が取れる場合。

所有している自動巻き時計の数が少なめで、普段からどれも着用して動かしていたり、比較的シンプルな機能の時計をお持ちで手動での設定も簡単な場合、メンテナンスの手間を感じることはあまりないかもしれません。

時計の使用頻度が少なくても、愛着のある時計を手動で巻き上げたり設定したりする時間を楽しみにされている方も、ウォッチワインダーの必要性はあまり感じないでしょう。

その場合は、時計コレクションの数が増えて時計が止まることが多くなったり、忙しくて定期的に時計を手動でケアすることに不便を感じ始めた時に、ワインダーの導入を検討されても良いかと思います。

ただ注意点として、基本的に自動巻き時計はローターを通してゼンマイが巻かれる設計となっています。もともと手動の巻き上げによりエネルギーを貯蔵する構造にはなっていないため、完全に巻き上げるとパーツへの負担が懸念されるようです。

なので、手動で巻く時はやさしく丁寧に。そして最大まで巻かず、後は腕の動きを介してローターで巻き上げた方が、時計のパーツへの負担を抑えるためにはおすすめです。

 

⚫︎ 内部パーツが消耗しないか心配。

ウォッチワインダーで継続的に時計を動かすことによる、内部パーツや潤滑油の消耗を懸念される方もおられます。自動巻き時計は、着用してもウォッチワインダーを使っても、動かすことでパーツがわずかに消耗します。

ですが、スムーズで安定した動きの良質なワインディングマシーンや、日常的な腕の動作によって、適度に動かしている場合、それは取るに足らない程わずかな消耗です。

一方で、時計を動かすことにより、内部の潤滑油が固まったり偏ったりするリスクが軽減されるという利点があります。適度な動作により円滑油が部品に行き渡ることで、無数の部品間の摩擦を和らげたり、金属同士の接触を防いで、結果として部品の寿命を延ばすという、円滑油の役割が充分に果たされることが考えられます。

それでも不必要な消耗を防ぐためには、常に動かすのではなく、ウォッチワインダーはタイマー機能を搭載したものであればより安心です。タイマーを使用し、1日数時間だけ稼働させるなど必要最小限の時間に設定することをおすすめします。

そして、自動巻き時計は動かしても止めたままでも、内部パーツの消耗とは関係なく経年劣化は避けられません。オーバーホールを長期間おこなわず、潤滑油が減ったままの状態で時計を動かし続けると、内部部品に摩擦が起こってしまう恐れもあります。

普段のメンテナンス方法にかかわらず、数年に一度はオーバーホールに出して、パーツの点検や新しいオイルの充填を行う必要があります。

内部パーツの消耗を最小限に抑えるため、しっかりとオーバーホールをおこなった上で、着用やウォッチワインダーによって時計を程よく動かすと良いでしょう。

 

⚫︎ 時計の過剰な巻き上げや負荷の懸念。

高級時計はデリケートな精密機器なので、過剰な巻き上げや負荷を懸念される方もおられるようです。

この点については、自動巻き時計の場合ゼンマイが完全に巻き切るとクラッチが作動し、あとはフリーになって空転状態に入って巻き上げようになっているので、巻き上げ過ぎる心配はございません。 

また、両方向回転のワインディングマシーンを使用して、片方向巻きの時計巻き上げる場合も時計への過剰な負荷はかかりません機械式時計は腕に装着してもローターは左右に回転しており、片方向巻きの時計、巻き上げ方向の逆は空転して負荷が存在しない仕組みになっているからです

それでも時計を不必要に動かすことを避けるため、タイマー機能を備えたワインダーであれば安心してご使用いただけます。

高級時計におすすめできるウォッチワインダーの回転動作についてまとめたコラムも、合わせてご覧くださいませ。

[おすすめコラム]  → ワインディングマシーンの回転方向/時計ブランドごとの巻き上げ回転方向

 

⚫︎ 時計は動かす方がいいのか?休める方がいいのか?…どっちか分からない。 

「時計は動かすことで内部ムーブメントがスムーズに働く」といわれる一方で、「時計を動かさずに休めていた方がパーツの消耗が少ないはず」という相反する意見もあり、どちらも信憑性があって迷うことも多いでしょう。

弊社の考えでは、機械は酷使せずに適度に動かすことで、その機能が発揮されて良い状態に保たれると思います。弊社は産業機械の製造を生業としておりますが、長期間使わなかった設備をいつか使うことになった時、まともには動きません。高級時計や高級車も同様で、精密機械は日頃から動かすことによって僅かな磨耗でギヤにアタリが付き快調に動くものだと長年の経験により実感させられます。

また、時計の真価は時を刻むことにあり、止めたままだとその卓越した機能美が存分に発揮されないのではないでしょうか。高級車でも、ガレージに置いておくだけではなく走ってこそ特別な価値と魅力が最大限に活かされるものだと思います。

自動巻き時計などの精密な機械は、人間の身体と同じように「適度に動かしつつ、適度に休める」ことが良好な状態に保つ秘訣ではないしょうか。

 

⚫︎ 時計の磁気帯が心配。

ウォッチワインダーの使用による、時計の磁気帯を心配される方もおられます。

良質なウォッチワインダーであれば、大抵は磁気対策はなされているため問題ないでしょう。時計の磁気帯に配慮して、モーターの永久磁石と時計に一定の距離を持たせたり、モーター周囲の材質選びなどに工夫がなされています。

繊細な高級時計を守るため、十分な帯磁対策の有無はワインディングマシーンを選ぶ際に注意するポイントの一つです。

★ T'z Products のワインダーの磁気シールドは、3.2mmの厚みがある遮蔽効果の高いSPCC鋼板を採用。モーターや電気基板から発生する磁力線をしっかりと遮断し、時計に影響が出ないよう設計を工夫しています。ぜひご覧くださいませ。

→ 純日本製&ハンドメイド、壊れにくい高品質なワインダー T'z Productsはこちら

 

⚫︎ ウォッチワインダーは壊れやすい?修理できない?時計が巻き上がらない? ワインダー自体の品質の問題。

ウォッチワインダーを購入したけれど、すぐに壊れてしまった、修理もできなかった、時計が巻き上がらなかった、というワインダー自体の品質を問題視するお声は非常に多いです。

ワインディングマシーンという機械は、長時間作動するモーターと複雑な動きを持つ性質上、どうしても故障率が高いものだと思われているようです。一般的に数万円程度のものだと数ヶ月~1年、数十万円て程度のものでも3年程度で故障するウォッチワインダーが多いといわれております。

自動巻き時計は高級品でありデリケートな精密機械なので、メンテナンスに使用するワインダーも時計をに害を及ぼす心配がないように、信頼できる品質が求められることが多いです。

せっかく大切な時計のためにそれなりの価格でご購入されたワインダーが、すぐに壊れてしまうのはとても残念なことでしょう。

 

■ T’z Productsは、高品質の壊れにくいウォッチワインダーです。

「一般的にウォッチワインダーは壊れやすい」など、ワインダー自体の品質の課題は、T’z Productsのが全力をかけて解決しました。

実際、T’z Productsが生まれたのは、約20年前に大手百貨店様からご相談を受けたことがきっかけでした。百貨店の大切なお得意様にお売りしたウォッチワインダーがどれもすぐに壊れてしまい、修理もできずお困りのため、お客様にご満足頂ける「丈夫で簡単に壊れない、修理可能な信頼性の高いウォッチワインダーを作れないだろうか」とのお話でした。

弊社は、1976年より金属部品の製造を営んでおり、技術・品質には自信と実績がございます。日本のモノづくりの精神に基づく熟練の技術力とプライドをかけて、細部まで品質にこだわりました。試行錯誤の末、純国産・ハンドメイドの、堅牢で頑丈なウォッチワインダーが実現しました。

世界一の規模を誇るNidec日本製モーターを使用して静音性・耐久性に優れ、磁気帯対策も万全です。修理もスキルの高い技術者が責任を持って対応しております。

有難いことに20年以上リピーターを含む多くのお客様に永くご愛用いただいており、「簡単に壊れた」「時計が巻き上がらなかった」などのお声は一度もお聞きしておりません。多くのご満足の声を頂戴していることは、良質なモノづくりを追求する私共にとってこの上ない喜びです。

壊れやすさなど、品質と信頼性を懸念されている方には、堅牢さをご実感いただくためにお手に取っていただきたい高品質なワインダーです。ぜひご覧くださいませ。

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[おすすめコラム]→ ① そもそも、ウォッチワインダー (ワインディングマシーン)とは?

② ワインディングマシーンはどのように動くのか?

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